大阪府東大阪市にある近畿大学 文芸学部 文化デザイン学科で、2021年度の後期から藤田ツキトが非常勤講師をつとめさせていただいています。今回は、2023年度のプロデュースを学ぶ後期授業の中で、学生たちが4つのチームに分かれてSDGsをテーマに考案した「遊び」を製作しましたのでご紹介します!4つの「遊び」はオープンソース化(無償で一般公開)して、ご覧になったみなさんにも遊んでいただけるようにしました。学生たちがSDGsについて考えた遊びとはどんなものなのか、ぜひダウンロードして、皆さんも遊んで体験してみてください!
まずSDGs(持続可能な開発目標)17の目標の中から学生たちにアンケートをとり、興味がある分野上位4つのテーマを決定し、4つのチームに振り分けました。
それぞれチーム名を決めた後、スゴロクやカードゲームなどSDGsをどんな「遊び」に落とし込むかを4回の授業で、企画・検討・考案・試作を行いました。これまでの授業で学んだプロジェクトのプロデュース事例における「遊び心」や、さまざまな「社会課題×遊び」のオープンソースを生み出しているコモンズデザイナー・社会実験者の陸奥賢さん考案の「まわしよみ新聞」「直観讀みブックマーカー」「当事者研究スゴロク」を授業で体験したことを生かし、わずか4回の授業とは思えないクオリティに仕上がりました。その後2回の授業で、各チームプレゼン発表と、他のチームの遊びを実際に遊んでみる体験を行いました!
<充実娘(ハピネス)>が考案した『ワードウルフ』をモチーフにしたカードゲームの遊びです。
<アイデンティティ交差点>が考案した『オリジナル』のカードゲームの遊びです。
<人生すみれ組>が考案した『スゴロク』を使ったまちづくり体験ができる遊びです。
<ハッピーちゃん>が考案した『人狼ゲーム』をモチーフにした遊びです。
東大阪経済新聞さんに取材をいただき2024年2月1日(木)の記事に掲載されました!
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2023年9月から2024年1月まで、全15回の授業を行いました。コロナ禍も終わり、マスクなしで受ける生徒も増える中、グループワークや学外授業を中心とした対面授業で行うことができました。「遊びをつくれる大人になろう」をテーマに、さまざまなグループワークや近畿大学周辺のまち歩きなど、普段の授業とは違うクリエイティブな要素を体験してもらいました。「遊びをつくる」実践では、一人ひとりが真剣に授業と向き合ってくれたおかげで、社会課題への問題提起や問題解決につながる遊びを考える「遊び×SDGs」という難しいテーマを、無事に完走することができました。3年目となる今回も、学生たちが考案してくれた遊びはどれもクオリティが高く、授業で印象的だったのは、多くの学生が、仲間と楽しく、積極的に意見を出し合い、声を出して笑いながら楽しく、時に真剣に、遊び作りを実践していたことです。今回製作した4つの「遊び」も、ぜひ多くの皆さんにも体験していただきたいと思い、学生たちの賛同を得てオープンソース化することとなりました。
この授業で伝えたかったことは、これから社会に出てどんな仕事に就くにせよ、大人になっても「遊び心」がとても大切だということです。昨今はSDGsはじめ持続可能な社会に向けた動きも増えてきましたが、地球のために行動することは人間として当たり前のことです。ただそれを人間はついつい忘れてしまいます。その大事なことを思い出してもらうのに、人の心に響かせる方法として「遊び心」を取り入れることはとても重要です。大事なことだからこそ、面白く、楽しく伝える。このことを覚えておいてほしいと思います。そして、少しでも仲間と知恵を絞ってひとつのことを達成する体験をしてほしいという思いもありました。この授業が、それぞれのこれからの未来のヒントに少しでもなれば嬉しいです。
(非常勤講師:藤田ツキト)
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・まわしよみ新聞:公式サイトはこちら
・直観讀みブックマーカー:公式サイトはこちら
・当事者研究スゴロク:公式サイトはこちら
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